鍼灸

1.はり師・きゅう師ってどんな仕事?
 高齢者会の到来や近年の疾病構造の変化に伴い、慢性疾患に悩む患者などからは自然の生命力や治癒力を重視する東洋医学への感心が高まっています。
6世紀頃、中国から日本に伝来した鍼灸医療は、江戸時代に漢方医学とともに飛躍的に発展し、日本独自の治療法も生まれました。
 「鍼術」と呼ばれるはりは、一定の経穴(ツボ)や皮膚の一定点に針を刺して神経を刺激、抑制し、自然治癒力を活性化させる施術です。
 灸は漢方療法のひとつで、体の表面のツボにもぐさを置いて燃やし、温熱刺激によって生体の機能のひずみを調整します。
 はり師・きゅう師の資格取得後は、鍼灸治療院などの施術所に勤務するほか、最近は病院や診療所で活躍する人も増えています。さらに、十分な臨床経
験を積んで独立開業を目指すことも可能です。
 鍼灸治療は、世界100カ国あまりの国々で行われています。また最近では、従来の伝統的な鍼灸治療の機能拡大として、現代医科鍼灸、スポーツ鍼灸、
歯科鍼灸、獣医鍼灸、産業鍼灸、美容鍼灸、養生鍼灸などの新しい鍼灸が発達しつつあって、さまざまな疾患の治療や病気の予防などにも期待が高まってい
ます。

2.資格を取得するには
 国家試験の受験資格を取得するためには、高校卒業後、大学・短期大学などの文部科学大臣が認定した学校、または厚生労働大臣が認定した養成施設で、
3年以上必要な知識・技能を修得することが必要です。特例として、著しい視覚障害者は、学校・養成施設の入学資格が中学校卒業以上となっていて、5
年以上必要な知識・技能を修得することになっています。
 現在、全国の大学医学部や医科大学の4割以上が東洋医学を授業に取り入れているが、これらの課程に設けられた専門学校も数多くある。また、はり、
きゅう、あん摩は相互に関連が深く、多くの養成所ではこの3つの科を設置しています。
 国家試験は年1回行われ、試験科目は医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビ
リテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、はり(きゅう)理論、東洋医学臨床論となっています。