言語聴覚士

1.言語聴覚士ってどんな仕事?
 言語聴覚士は、平成9年に国家資格となった新しい医療専門職、声を出したり、音を聞いたり、話したりということばによるコミュニケーションに障害のある人を対象に、医師をはじめとする医療スタッフと連携しながら、機能回復や機能維持のための検査や訓練などのリハビリテーションを行います。
 言語聴覚の障害は、脳疾患によるもののほか、のどや口腔の手術による障害、難聴、脳性マヒ、言語発達の遅れ、吃音など多岐にわたっています。たとえば脳卒中などで脳の言語中枢が損傷されると、言いたいことばが言えなくなったり、他人の話すことばが理解できなくなったりする「失語症」という障害が起こることがあります。また、マヒなどのために唇や舌をうまく動かすことができず、話しことばが不明瞭になることもあります。
 乳幼児から高齢者まで対象となる患者もさまざまなうえ、身体的な面だけでなく精神面、環境面などの要因も関係してくることから、言語聴覚士には各々の疾患や治療、検査、訓練法に関する高度な専門知識と技術、そして障害への理解が必要とされます。
 医療機関や子供たちが通う福祉関連の施設などが主な活躍の場です。「リハビリテーション医療の進歩とともにそのニーズが高まっていますが、まだまだ絶対数は不足しています。

2.資格を取得するには
 言語聴覚士の国家試験受験資格を得るためには、高校卒業後、厚生労働大臣が指定した養成所か、文部科学大臣が指定した学校(大学・短期大学)で3年以上必要な知識と技能を修得することが必要です。また、大学(短期大学を除く)で厚生労働大臣が指定する科目を修得した者や、一般の大学・短大卒者を対象とする養成施設を卒業した者、法律施行時に養成所での修得を終えた者や、修得中駄った者にも受験資格が与えられます。
 養成所では、基礎科目のほか専門基礎科目、専門臨床科目など、専門的な知識と技術を3年間で3,000時間程度学びます。専門基礎科目の中には、医学総論、解剖学、病理学、リハビリテーション医学などの医学系科目や、聴覚心理学、言語学、音声学などの心理・言語系科目があります。専門臨床科目では、言語聴覚療法を総合的、体系的に理解するため、言語聴覚障害概論や言語聴覚障害診断学などからはじまり、臨床実習などを交えながら、より高度で専門的な知識を身につけます。