●ドッグトレーナーになるには
かつては犬の訓練士になるには、民間の警察犬訓練所に見習いとして入るのが一般的でした。住み込みで犬舎のそうじや犬の食事・排泄の世話など下積みの仕事をしながら、先輩の技術を学んでいくのです。そして、優れた素質を持つ犬に高度な訓練をして、警察犬の審査会や競技会で成果をあげることが、訓練士の勲章でもあったわけです。
ところが近年は犬が家族の一員として迎えられるようになり、家庭犬にも基本的なしつけや訓練の必要性が認識されるようになってきました。それにともなって警察犬訓練所でも、警察犬だけでなく家庭犬の訓練やショードッグの育成に力を注ぐところが増えています。
一方、講座形式で理論と実践を学べる専門学校や民間の育成団体も登場しています。そこで学んだ人たちは、ドッグトレーナーやしつけインストラクターと呼ばれ、家庭犬訓練士として活躍しています。
とくに公的な資格はありませんが、さまざまな育成団体が独自の認定資格を定めています。なかでも社団法人ジャパンケンネルクラブ、社団法人日本警察犬協会、社団法人日本シェパード犬登録協会の資格は、警察犬訓練士をめざす人にとっては、社会的信用を得るうえで、とっておいた方がよい資格とされています。
ドッグトレーナーとして独立しても、自前の訓練所を持つことは資金的に容易ではありません。そのため多くの人は、出張訓練士として第一歩を踏み出します。それぞれの家庭に出向いて、散歩をかねてしつけをしたり、飼い主さんにアドバイスをするのが仕事です。あるいは、動物愛護センターなどに場所を提供してもらって、しつけ教室を開いたりする例もあります。
ドッグトレーナーにとって、訓練の対象は犬でも、それを依頼する飼い主の信頼なくして仕事は成り立ちません。犬を訓練する技術だけではなく、人とのコミュニケーション能力も必要とされる仕事なのです。
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